ふと思いついて、庭の片隅に、水を置いてみました。
そこは散歩の出入口、遊歩道と庭のちょうど境界。
この水が、行き交う人の喉を潤すこともあればと、
ここに小さな「給水所」を開くことにしました。
人は、水がなければ生きてはいけない。
けれど、水だけで生きていけるわけじゃない。
ここで補給できるのは、水だけではありません。
人が生きていく上で欠かせないものを、
分かち合う場でありたいと考えます。
ここは、コーヒーのないカフェであり、
本のない本屋であり、
スクリーンのない映画館であり、
地図のない案内所でもあります。
オープン日のお知らせもないけれど、
たとえば天気のいい朝に、
今日も水があるかなと思い出してもらえたなら、
そのときこの給水所は、確かにそこに在るのです。
この喜びに満ちた世界を、共にあじわうために。
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給水所に置く、小さな本を作りました。
「世界をあじわうための給水所 -はじめに」
オープンして3週間ほど経ちました。
今年は朝から青空の日が多く、水を汲んで庭に出る時間は思いがけず気持ちのいいものです。
通りすがりの人がちらりと眺めていったり、
友人がそっと飲んでいったり。
これからどんなストーリーが生まれ、どう共鳴していくのか。
「はじめに」に続く、第一章、第二章を、楽しみに見守っていこうと思います。
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