ヤムヤム旅新聞 vol.37 世界をあじわうための給水所
The Walk and Chair
ふと思いついて、庭の片隅に、水を置いてみました。
そこは散歩の出入口、遊歩道と庭のちょうど境界。
この水が、行き交う人の喉を潤すこともあればと、
ここに小さな「給水所」を開くことにしました。
人は、水がなければ生きてはいけない。
けれど、水だけで生きていけるわけじゃない。
ここで補給できるのは、水だけではありません。
人が生きていく上で欠かせないものを、
分かち合う場でありたいと考えます。
ここは、コーヒーのないカフェであり、
本のない本屋であり、
スクリーンのない映画館であり、
地図のない案内所でもあります。
オープン日のお知らせもないけれど、
たとえば天気のいい朝に、
今日も水があるかなと思い出してもらえたなら、
そのときこの給水所は、確かにそこに在るのです。
この喜びに満ちた世界を、共にあじわうために。